市区町村の見守りを先に確かめる
公開 2026年9月29日・実家のみまもり編集部
結論
親が65歳以上で一人暮らしなら、民間の見守りを申し込む前に、親の住む市区町村の緊急通報システムを確かめてください。対象になれば、ボタンを押すと受信センターにつながり、警備員が駆けつける装置を、無料か月数千円以下で借りられることがあります。問い合わせ先は、親の住む地域の地域包括支援センターか、市区町村の高齢福祉の窓口です。
市区町村の緊急通報とはどんなものか
名前は「緊急通報システム」「救急通報システム」「あんしん通報」などさまざまですが、多くは次の形です。
- 親の家にボタン付きの装置(ペンダント型のボタンのこともある)を置き、押すと市区町村が委託した受信センターにつながる。
- センターが救急車を呼ぶ、家族に連絡する、警備員や近所の協力員が様子を見に行く。
- 市区町村によって、一定時間動きがないと知らせる人感センサーや、火災の感知がつく。
対象・費用・仕組みは、市区町村ごとにかなり違います。3つの例です(各市区の公式ページ、2026年9月29日確認)。
| 静岡市 | つくばみらい市 | 豊島区 | |
|---|---|---|---|
| 対象 | 65歳以上の一人暮らしで、生活保護世帯か世帯全員が市民税非課税。固定電話があり、緊急連絡先を2件出せる人 | 65歳以上の一人暮らし、65歳以上・障がいのある人だけの世帯、日中独居の65歳以上など | 65歳以上の一人暮らし・高齢者のみの世帯・日中独居で、合鍵を事業者に預けられる人 |
| 費用 | 設置・撤去・月々の利用料は無料(確認の通話で1日10円程度の電話代) | 65歳以上の一人暮らしは無料。ほかの世帯は月2,310円など | 自己負担のある人は口座振替(額はページに記載なし) |
| 駆けつけ | 市街地は警備員が出動。山間地は協力員に連絡 | 受信センターが救急車の要請や家族への連絡 | 民間の受信センターから現場派遣員が駆けつけ |
| センサー | ペンダント型の機器・火災報知器・ガス漏れ警報器 | 人感センサーを玄関と居室の2か所以上 | 記載なし |
| 電話 | 固定電話が必須(ひかり電話も可) | 固定電話がない家には、SIM内蔵の機器や携帯型を貸与 | 記載なし |
静岡市のように所得の条件があるところ、つくばみらい市のように一人暮らしなら無料のところ、豊島区のように合鍵を預けることが条件のところがあります。同じ「一人暮らしの親」でも、住む場所で使えるかどうかが変わります。
問い合わせ方
親の住む市区町村の名前と「緊急通報システム」で検索すると、多くは公式ページが出ます。見つからない、条件がわかりにくいときは、地域包括支援センターに電話で聞くのが早道です。高齢者の暮らしの相談の窓口で、市区町村ごとに置かれています(名前は「高齢者総合相談センター」などのこともあります)。
聞くことは次の4つです。
- 親(年齢・一人暮らしか)は対象になるか
- 費用(設置・月額)と、所得による違い
- 異変のとき、誰が家に来るか(警備員か、近所の協力員か)
- 固定電話がなくても使えるか
申し込みに、民生委員や協力員の手続きが要る市区町村もあります。帰省の予定に合わせて、早めに聞いておくと進めやすくなります。
市区町村のもので足りないとき
市区町村の緊急通報は、「親がボタンを押せたとき」に強い仕組みです。次のようなときは、民間の見守りで補います。
- 対象にならなかった(所得・世帯の条件): 駆けつけまでほしいなら警備会社、知らせだけでよいなら電球・プラグ。
- 家族にも毎日の様子を知らせてほしい: 市区町村の装置は、家族に毎日の様子を送らないものが多いので、電球やプラグを足します。
- 顔を見たい・話したい: カメラを足します。
どれが足りないかは、親の家の条件から絞る道具で、合うものを並べて確かめてください。